山梨県母性衛生学会で発表しました

先日「山梨県母性衛生学会学術集会」で一般演題の発表を行ってきました。

山梨県では今まで助産所の統計をとったことがないとのことで、今回初めて、協力依頼に応じでくださった県内6施設の助産所に10年間の分娩データを提出していただき、回収できた162症例について統計をとり、考察をしました。

山梨県内助産所では、この10年間の162症例のうち、

◎分娩時母体搬送 4例(2.5 %)
◎産後母体搬送  2例(1.2 %)
◎新生児緊急搬送 4例(2.5 %)

という結果が出ました。

この数字を見て私は、世間では「助産院や自宅出産は危ないのでは」というイメージがあるようだけど、現実はそうとは言えないのではと思いました。
また、助産師である私自身も、毎回お産の前に「産後出血」や「新生児蘇生」を想定したシミュレーションをメンバー全員で実施するのですが、毎回本気で準備し心構えをしているけれど、実際に起きることは多くはないのだなと感じました(毎回、そうなっても対応できるようにと本気で心構えているので余計に)。

考察としては、
山梨県助産所の場合、オープンシステム出産(クリニックの場所を借りて、助産院の専属助産師がついてお産をする)が全体の41%を占めるため、救急車での搬送を必要としない、また助産院フジサンバがクリニック内併設の助産所であることなどが、搬送率を下げている一因ではないかと考えられました。

また助産師の手を離れ完全医療管理(促進、帝王切開など)へ移行した23例の内15例は、引き続き専属助産師がついて継続助産ケア(分娩介助除く)=ドゥーラ的付き添いをすることができており、突然移行となった産婦さんには安心を、また緊急対応することとなったクリニックや病院もスムーズに引き継げることができ、とてもいい医療連携ができていると考えられました。

このように継続助産ケアを可能にし、全国的にも貴重な助産所と医療機関との連携が保てていることに、心からありがたいなと感じています。
引き続き、医療機関との連携を大切にしながら、日々研鑽し、皆で力を合わせていきたいと思います。